車椅子生活になった現在、一昔前とガラッと世の中が変わり、ずいぶん暮らしやすくなった。
便利な家電やグッズ、外に出ればバリアフリーの施設が圧倒的に多く、車椅子の私を見れば周りの皆んなが優しく接してくれる。
夫の理解も大きいと思う。
1番ありがたいのが、料理にうるさくないこと。
嬉しいことに冷凍食品や惣菜がかなり美味しくなった。コンビニの食品も電子レンジ調理もばかにならないほど美味しい。
ただ、これらは夫でもできる。
私のできることは何も無い。
私のいる意味があるのだろうか?と悩んだりする。
そうだ、スパゲッティを茹でるくらいなら私でもできる。
市販のソースを使ってスパゲッティを作ろうと思った。
取ってのついたストレーナーを使えば、私でも作ることができる。
パスタを半分に折るが、それでも雪平鍋になみなみとお湯を沸かさないといけない。
何年か前に憧れのガラストップガスコンロに変えた。
掃除が楽、目安の時間に自動消火できたり便利な機能がついているけど、炎の中心に鍋を置かないと傾きやすい。
お湯が沸騰した。
塩を入れようと手を伸ばした瞬間、雪平鍋の柄に手があたった。
直後に鍋がガタンと傾き、右手足にジャーッと沸騰したお湯を浴びてしまった。
手は半袖シャツ着てたせいもあり、すぐにキッチンの蛇口の水で冷やしたが、沸騰したお湯の威力は強く、
足はジャージを履いていたのと、冷たい水をかける風呂場まで行く時間で少し遅れたせいもあり、かなり重症。
夫が救急車を呼び、火傷に権威のある病院に搬送され、そのまま入院となった。