[1]青天の霹靂

エッ⁈どういうこと?

 

わけわからない。

携帯電話のスクロールボタンで何度も読み返す。

 

少しだけ分かる部分もある。

だけど、ここ何年も会っていないせいもあって、近況がわからない。

 

汗で滑って、震えてスクロールボタンがいう事をきかない。

 

 

 

昨日夫が仕事から帰ると、郵便受けに「すぐ連絡欲しい」と携帯電話の番号と一緒に走り書きのメモが入っているのを見つけた。

「メールを送って」とアドレスを書いた電報を送るとすぐに長文のメールが届いた。

 

元々メールが不得意なのと、感情がたかぶり文章がとりとめない。

 

 

彼女が驚くのも無理はない。

手放しであの人を信用していたから。

 

 

彼女と不仲になった原因の一つにそれがある。

わたしは、あの人を敵に回していた。

彼女は、あの人側についていた。

 

わたしは、決して口にしてはいけない事を感情に任せてつい口走ってしまった。

 

彼女がいることも気づかなかった。

 

「そんなこと、あるわけ無いじゃない!

お姉ちゃん頭おかしいんじゃない⁈」

 

 

最後の糸が切れた。

もう、わたしがこの家にいる意味がないと。

 

間も無く、わたしは家を出た。

わたしが24歳、妹は21歳の時だった。